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「気づかれない死」を、数字で見る。ひとり暮らしと孤立死

2026年7月13日 ・ 出典: 警察庁/内閣府 高齢社会白書

ひとりで暮らすことは、いまや特別なことではありません。けれど、その数が静かに増え続け、「もしものときに気づいてもらえない」状況も広がっています。公的なデータをもとに、いま起きていることを落ち着いて整理してみます。

ひとり暮らしの高齢者は、増え続けている

内閣府『令和8年版 高齢社会白書』によると、65歳以上でひとり暮らしをする人は、2020年の時点で約672万人。将来推計では、2050年には約1,084万人に達すると見込まれています。

65歳以上の一人暮らしの者(男女計)と、人口に占める割合
人数男性女性
2020年(実績)約672万人15.0%22.1%
2050年(推計)約1,084万人26.1%29.3%

割合で見ると、2050年には65歳以上の男性のおよそ4人に1人、女性のおよそ3人に1人がひとり暮らしになる見通しです。2025年以降は推計値ですが、増加の傾向そのものは、長い年月をかけて続いてきたものです。

「気づかれないこと」が起きている

警察庁の集計では、2025年に自宅で亡くなった一人暮らしの方は約7万7千人。前年より921人増えています。

このうち、亡くなってから発見までに8日以上かかったケースは2万2,222人。内閣府はこの「8日以上」を目安に、社会的に孤立した状態での死(孤立死)の数を推計しています。

「8日」は定義ではなく、目安です。 内閣府は日数で一律に線を引くことは難しいとしたうえで、8日以上を推計の目安としています。これは「亡くなること」そのものより、異変に気づく人がそばにいるかどうかを映す数字だといえます。

発見までの時間には、大きな幅がある

発見までの日数を見ると、全体の約4割が1日以内、約7割が1週間以内に見つかっています。その多くは、家族や仕事仲間など、日常的に連絡を取り合う相手がいたからだと考えられます。

いっぽうで、発見までに数か月、なかには1年以上かかったケースもあります。「孤立死」という一つの言葉の内側には、亡くなってすぐ気づかれた人から、長く気づかれなかった人まで、大きな幅があるのです。その差を分けているのは、亡くなったことそのものより、ふだんから異変に気づいてくれる人がいたかどうかだといえます。

求められているのは、「早く気づける」仕組み

ひとり暮らしが増える一方で、いざというときに気づいてもらえる「つながり」は細くなっています。とはいえ、家族や友人に「毎日見守って」と頼み続けるのは、お互いに負担にもなります。

負担をかけずに、それでも異変にいち早く気づける。そんなゆるやかな仕組みが、これからの社会には必要とされていくのかもしれません。

出典

最終更新: 2026年7月15日。統計は公表年を明記し、更新があり次第見直します。数値は原典をご確認ください。

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